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JUGEMテーマ:読書
 

ベッキーさん三部作の2作目。

前作「街の灯」は昭和7年。この作品はそれから1年後、昭和8年の日本の世相や街の様子、特に帝都東京の姿が分かります。
関東大震災後、着実に復興して繁栄を始めた東京。世はモガ・モボの時代。映画はトーキーに変わった頃。
そんな時代が、実に細かくその時代に暮らしているのじゃないかと錯覚してしまいます。巻末の文献を参考に、実に細かく検証されているんですね。

繁栄ばかりでなく、満州事変と「満州国」、上海事変、そして国際連盟脱退と、日本は戦争の道を進んでいきます。ドイツではナチスが台頭し、ヒトラーが首相になっています。物語の背景もそんな時代の空気が描かれているんです。

「自由」ということさえ、はばかられる時代に入っているのですね
そんな時代を背景に英子とベッキーさんは、身近な謎や事件を解決していきます。以下、かいつまんで紹介。
兄弟同士が犬猿の仲。それは死亡記事が発端だった。両家が顔を合わせた場で起きた絵画消失の謎…「幻の橋」
失踪した友人は、奇妙な手紙を残す。それを手がかりに友人を探すのだが…「想夫恋」
新築パーティーで、ステンドグラスの天井から墜落した思想家。死の真相は…「玻璃の天」

消失、暗号、殺人というミステリの要素てんこもりです。
極上のミステリの中に人々の生活や息遣い、悲しみや別れ、そして教えが含まれています。
特に表題作「玻璃の天」は、謎だったベッキーさんの過去が明かされます。その過去の何とやりきれないこと。亡くなった父親の教えを守って生きているベッキーさん。しかし、時代はそれすら許されない空気なんですね。
「金魚鉢の金魚には、水が見えない」
私たちが、今を生きる上での教訓としていかなくてはいけない言葉ですね。

極上の北村ミステリを堪能あれ。

JUGEMテーマ:読書
 ペルセウス流星群を深夜に家を抜け出し、観にいった14年前。帰ったとき、両親は殺されていた。という、ショッキングな内容なんです、ここまでの導入もOKです。
両親は洋食屋を営んでいて、そのハヤシライスの味を、子どもたちにも伝えていた。これも、OKなんです。伏線としてもなかなか、いいんですね。

ごめんなさい、素直に入り込めなかったわたしとしては、さらに妹と犯人の息子が恋愛関係になるというところが、ありえない。その苦悩というのもまあまあ伝わってくるのですが、違う展開もありかなと。わたしとしては、この詐欺師というのが引っかかるんです。妹は別に詐欺師でなくてよかったのでは?

と、あまりいいところがないように書いていますが、東野ファンとしては、少し物足りないというのが正直な感想かな。遊びもあって、別のシリーズものの加賀や草薙の名前が出てきたときには、思わずニヤリでした。
そして、この作品を引き締めたのはやはり、ラストかなー。ここでそう来るかという、ラストは実に納得だったかな。このラストがなかったら、わたし、次から読むまいとまで思いました。
しかし、やはり読むんですよ、東野作品は。

いくら期待はずれでもやはり期待してしまいますね。
この作品はドラマ化されましたね。原作のせいか、見ませんでした。
しかし、東野作品はやめないと思います、今後も。

JUGEMテーマ:読書

昔かわいがってくれた祖母のため、斜陽の人形店を継ぐことになった澪。前途が危ぶまれたが2人の救世主が現れた。人形マニアで自らオリジナルベアの製作もする冨永くんと、どんな人形でも直してしまう謎の職人、師村さん。3人が力を併せて働くお店には、次々とお客が現れるようになります。 テディ・ベア、お雛さま、マリオネット、活人形……。身近なぬいぐるみから高価な美術品まで様々だけど、所有者の人形に対する熱い心は同じ。その想いを汲み上げようと3人が小さな人形店を舞台に活躍するハートウォーミングなお話。【文藝春秋HPより】

津原さんって、こういう作品も書くんだなーと再認識。幅広い作家さんですね。わたしはあまりいい読者ではないので、今まで読んだのは1作のみ。これから読んでみようろ思っています。

あらすじにもあるように、澪は祖父から無理やり押し付けられた人形店なのですが、ちっちゃな店を人形マニアの冨永くんと腕の立つ職人、師村さんの3人で盛り上げていくというお話なのです。どんな人形も治すというこの人形堂はたちまち人気を博し、それなりに盛況となりますが、謎を秘めた師村さんの過去を知って、あるべき場所に帰ってもらいたいと悩み、さらに若い冨永くんの将来を案じ、店をたたむ決意をするのですが…。

ラストはこれしかないという結末で。結構、爽快かも。
人形にまつわる思いや、マニアならではの愛情が伝わってきますね。別に人形好きではないにしても、それぞれの人形に、個人の歴史や様々な思いがしみ込んでいるんですね。そんな愛情が人形の修理となるんですね。

持ち込まれる人形は、テディ・ベア やマリオネット、活人形(ラブドール)などなど。
それぞれにその人なりの思いが伝わってきます。マニアではないけれど、マニアの気持ちも分からないではないですね。そんな、とってもいい短編集です。文楽や村上人形の歴史もわかり、結構はまりました。最初の祖母の話が、ラストにまでおよび、思い出もよみがえる。そこに待っていたのは、富永くんと師村さん。それぞれがそれぞれの居場所を求めつつ、落ち着くところに落ち着くという、安心感がこの作品にはあります。

「村上迷走」は悲しい物語でしたね。このラストは、推理小説ですね。
この話の辺りから、逆に冨永くんとの会話も軽妙洒脱。おかしいんですね。仲が良すぎて、これからも期待してしまいます。
とってもライトでハートウオーミングな作品です。続編を期待したいですね。

「本の雑誌が選ぶ文庫ベスト10(2008−2009)」第2位。
絲山秋子さんのエッセイです。いやー、痛快、爽快。いろんなところで同感し、いろんなところで笑いをいただきました。

特に「禿礼賛」はシュールで、笑えないんだけど腹の内で大笑いしましたね。

どのエッセイもいいんだけど、最も笑ったのが、「世の中よろず五七調」。これ、すべて五七調で書いてあります。

すごいなー、よく考えたもんだ。それも、しっかりストーリーになっている。

恐るべし、絲山秋子さん。


例えば、「行き詰まり、いつもの連れと飲みに行き。酔わないと、なぜか焦って飲みまくる…」と延々と、この章の最後まで続いていきます。それを考えるだけでも大変な労力だろうに。やはり、これ、文筆家の才能でしょうね。


また、「自分の取説」と題し、自分を取扱書として、読ませています。これも、笑える。

上手いな〜、ホント。これ、どこかで使えそうです。参考にしよっと。


その他、OL時代のこと、自分の性格、群馬と東京での生活など、どれも一気読みの面白さ。

この人、今年読んだ「ばかもの」がすごくよくて、癖のある作家さんなんですが、いいんですよ。他の作家を引き合いに出しながらも、本はほとんど読まない。しかしながら、自分の本が書店に並んでいるかどうか、ちゃんと確認するところなんぞ、やはり作家という職業なんですよね。


抱腹絶倒、爽快感間違いなし。わたしは、「世の中よろず五七調」を読めただけでも、幸せな気持ちでした。絲山さんの痛快エッセイ。絲山さんの作品を知らない方は、この作品から入るのもいいでしょう。それにしても、絲山さんって、背が高かったのですね。意外だったなー、知らなかった…。

 戦国時代、信長亡きあと、秀吉は勢いにのって天下統一目前であった。向うは小田原攻め。二万の大軍は北条の支城、武州・忍城を取り囲む。攻める大将は石田三成。そして、忍城を守るのは、領民から「のぼう様」と呼ばれ、ぬーぼーとしている、城代の息子成田長親。降伏か交戦か、決断の時が迫る。

本年度本屋大賞第2位。やっと読むことができました。何で読まなかったのだろう。面白かった。読みだしたら止まらないノンストップ本でしたね。

主人公は、「のぼう様」と呼ばれる、城代家老成田長親。この男、何より百姓が大好きで、領民の所に行って手伝うも、領民からは嫌われているのが可笑しい。田植えをすれば、まともに植えられない。麦を踏ませれば、ろくに踏めない。でくのぼうから、親しみをこめて、ぬぼう様と呼ばれているんです。


時は小田原攻め。秀吉の大軍二万が迫り、忍城も判断を迫られますが、誰もが領民の安堵のため降伏かという時、「のぼう」は「闘いまする」と決戦を望む。あの「のぼう」が発した言葉が、領民の一致団結を呼び、家臣もその気になるというのが、見せ所。
感動するんですよ、この場面。


後は、流れるような合戦シーン。初戦は奇襲で突破するも、水攻めの中で孤立する忍城。さて、長親はどう戦うのでしょうか。

歴史好きのわたしもこの話は知らなかった。こんな話が埋もれていたなんて。
家臣団は個性的でこれまた面白いですね。そして、石田三成が総大将というのも面白かったです。

何といっても「のぼう」を見る目が爽快なんですね。大将の器とは。名将なのか、愚将なのか家臣団も疑っているというのが可笑しい。人から愛されるというということは、何よりの宝なんですね。


さて、面白かった本ですが、気づいたこと。これ、会話が現代の言葉。だから、スラスラ読めるというのもあるんですね。ですが、違和感はありません。むしろ、成功と言っていいでしょう。
キャラも一人一人が立ってます。いやー、なかなかの作家さんですね。
これは、癖になりそうです。さて、今のうちにコンプリートしとかなっくっちゃ。

生きてるうちに、言えればよかったのだけど…。悲しいお別れをやさしく見守ってくれる、葬儀屋さんたち。町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、アラサー女子・笹島、メガネ男子・木崎、謎の新人女子・妹尾が織り成す、ドラマティック+ハートウォーミングストーリー。『花宵道中』宮木あや子流ラブコメは、スッキリ笑えてじんわり泣ける!葬儀屋を舞台に男女3人の仕事と恋愛を描く連作短編集。宮木あや子流ラブコメは、泣けるラブコメ。【メディアファクトリーHPより】

全編通して読んだのは初めての作家さんでした。「花宵道中」は訳あり、途中やめ。意外や意外(失礼)!面白かったです。葬儀屋が舞台というお話は今までなかったですよね。それが、まず斬新なんです。

さらに際立っているのが、登場するキャラの立ち方ですね。21歳の新人派遣社員妹尾、いちおうまだ20代なのに40代にもまちがわれるほどシッカリしすぎな29歳女性・笹島。葬儀屋が好きだからという理由で仕事を決めた26歳・木崎。この3人を中心にした話なんですが、これが結構面白いんです。

それぞれに、謎を秘めつつ、「死」という人間の最後に立ち会う人たちの、カッコよさとおかしさ。決して、ビジネスだけではなく、このセレモニー黒真珠の面々は、真摯に向き合っているんですね。それぞれが、最愛の人との別れや、元カレの妻の葬儀を仕切ったりするなど、互いが悲しい別れを経験したりして。 さらには、現代の葬儀事情も分かるんですね。正当葬儀屋を語る巧妙な詐欺の手口などですね。葬儀という儀式は厳かで断れないというところを、巧妙についてくるんです。参考にしなくっちゃ。
 
話の中では、泣けましたね。21歳の妹尾の話もそうですが、キャラ的に好きなのは笹島さんですね。この笹島さんが豪快で仕事には、誇りを持ってて、そして、かっこいいんですよ。木崎も惚れますね。そんな笹島を見る木崎が切ないし、おかしいんです。結局いい仲になっていくんですが、もう少しそのあたりが読みたい気がします。

最後のお話が一番好きですね。河原で吹くトランペットは初恋の彼に贈る「別れの曲」。切なく、けれどきちっと死に向き合い、彼の分まで生きて頑張るという決意が伝わってきます。そういう仕事に携わる「黒真珠セレモニー」の面々がかっこいいんですよね。
面白いです。ぜひ、続編を期待したいです。

 「卵の緒」は朝ちゃんと言うお父さんができることにより、母親から実の父のことを知らされる。ここがメインです。しかし、ただ悲しいだけではなく、この育生少年はとっても素直で母親もとっても温かくて、結婚して兄妹ができるのを機に育生に打ち明けるのです。きっと楽しい家族で幸せになるんだろうなー。育生の父親のことはとても悲しい過去だけど、母親や朝ちゃんの愛情で血のつながりだけが家族ではないというメッセージがあります。

対する「7's blood」は父の愛人の子どもである七生が突然家にくることにより、七子に憎しみをもたらせます。この七生君、一人で何でもできてしまう。小さいときから大人たちに好かれる術を知っているのです。そんな七生に対していらだちも覚えてしまいますが、だんだんとこの弟が好きになっていきます。
確かに子どもらしい無邪気さは全然ないんですよ。

愛人の子どもをなぜ母が呼んだのかがわかった時、その七子を思う愛情に涙します。
幸せとは一体なんなのでしょうか。家族が健康で楽しくすごすこと。もちろん、それもあるでしょうが、本当の幸せとはたとえ母は違う姉弟であっても、一人でも、両親がいなくても、離れていても、誰かと繋がって生きること、それも「幸せ」であるんだよと作者は言っているような気がします。

あとがきにあるようにこの作品は瀬尾さんの家族の状況が投影されている作品です。
「そこら中にいろんな関係が転がっていて、誰かと繋がる機会が度々ある。それは幸せなことだ」と瀬尾さんは言っています。まさにそんな思いの作品です。

本当にいい作品です。

評価:
東野 圭吾
文藝春秋

男がその言葉を口にしたとき、女は最後の決意を固めた。あの白い粉の力を借りるときがやって来た――。IT会社社長の真柴義孝が自宅で変死体となって発見された。死因は毒物による中毒だ。草薙刑事は被害者の愛人だった若山宏美を第一容疑者として疑うが、彼の同僚の内海 薫は真柴の妻・綾音の行動に不審を持ち、別行動で調べ始める。だが綾音には鉄壁のアリバイがあった。そのアリバイを崩すためには、湯川 学の力を借りる以外にないが……。【ガリレオシリーズ公式サイトより】

これ、面白かったですね。ガリレオシリーズはドラマ化され、福山イメージでずっと読んできましたが、長編の方が合うのではないでしょうかね。「容疑者Xの献身」もそうであったように、この作品も、加害者の心理を考えると、すごく切なくなるんですね。そういう面では、やはり長編でしょう。

義孝という人間を考えた時には、ひどいやつとは思うんです。しかし、ここまで過去にかかわっていたことにあ然でした。犯人の綾音の心理も分からないでもありません。ただねー、こんな男好きになるなよーといいたくもなってくるんですね。それは、若山宏美もそうなんですけど。わたしにとって、そこが一番不可解でした。いくら義孝が愛情ある家庭に育ってないということもあるのだけど、一年の期間限定の結婚はありえないでしょう。そこがどうも不可解でした。まあ、好きになったら盲目ですから、ありえないことではないとは思うんですが…。

さて、これはミステリーなので、あまり多くは語れませんね。特に東野ミステリーは伏線があり、全てを読みのがしてはとんでもないことになるので、なるべくその部分は触れないでおきます。今回もそういう面は多分にありますね。ただ今回はわりと、簡単だったかな。
不自然な描写が多すぎますもんね。

ガリレオと内海薫もドラマ以来、定着してきましたね。返って、草薙の存在感が「ガリレオの苦悩」では薄れた感があったのですが、この作品ではこうきたかと思いましたね。でも内海の存在感が、目立つ作りとなっています。つまり、女性ならではの着眼点でしょう。それが、今までの作品より、ガリレオにより人間性を持たせたといってもおかしくないのです。

話は簡単、どうやって毒を被害者に飲ませたか。有力容疑者は鉄壁のアリバイがある。それを崩していくんですが、ガリレオの論理的思考が痛快この上ないんです。
「これは、虚数解だ」
つまり実数ではない複素数。数学を分からないと、わたしでは無理です。「容疑者x」の流れですかね。でもでも、この人間の悲しさや、複雑さなどわたしは、最後まであきませんでした。

さらに、内海が聞いていた音楽が福山雅治というところも遊び心。義孝のかっての恋人が、広島の東広島市だったということもわたしにとってはより身近に感じたのでした。
動機も仕掛け(トリック)もびっくりするものではないんですが、この事件にかかわる人間心理がとても面白く、切ない秀作だとわたしは思います。次のガリレオシリーズも読みますとも。
ぜひ書いてほしいです、東野さん。

 <池袋を舞台に、疾走する少年たち>

これが石田さんの持ち味なのだろう。とってもスピーディーな文体が池袋の若者マコトにピッタリとはまっています。

池袋で果物屋を営む19歳のマコト。裏では池袋界隈のトラブルシューターでもある。次々と起きる事件を切れ味抜群の頭脳で解決し、信頼を得てゆく。事件の解決すると同時に仲間が増えていく。
「池袋ウエストゲートパーク」「エキサイタブルボーイ」「オアシスの恋人」「サンシャイン通り内戦(シヴィル・ウオー)の短編4作。

池袋のキングGボーイズのタカシ、引きこもりの和範、ヤクザのサルと個性的な面々がマコトとともに事件を解決していくが、それぞれが事件に関わっていくことがきっかけで仲間になっていきます。
抜群の信頼を得るマコト。彼が本当に魅力的でかっこいい。その分強烈すぎて、脇が弱い面も。なんせ、ある事件がきっかけで聞くのはクラシック音楽のみ。仕事は果物店。相談を受けたら引き受けてしまう、人情家なんです。

そんなマコトも第4話では恋に落ちる。またこれがいい。マコトと仲間の成長が一作ごとに書かれています。これは続編狙いであるのはいうまでもない。そして、あらかじめTVドラマ化を狙ったかであるかのよう。
この文体はとっつきにくい感もあると思うが、読むに連れてピッタリあってきます。池袋を疾走する少年たちにピッタリはまっているのです。

あっという間の読了でした。
またマコトに会いたい。シリーズ物として期待できそうです。石田さんの策略にまんまとはまった感あり。

ベッキーさんシリーズ第1作。
舞台は昭和初期の東京。主人公の英子は、財閥の社長の令嬢。通っている学校は、代々武士の家や貴族など、当時の上流階級のお嬢さんが通っている。英子のお抱え運転手としてやってきたのがベッキーさん。そして2人で謎を解くことに。

この作品の面白さは、北村作品ではすでにおなじみ。様々な本ですね。ベッキーさんの名前の由来にもなっている『虚栄の市』なんて、読みたくなりますね。巻末にはちゃんと参考文献もあるし、これまた本好きには楽しいですね。

ベッキーさんは父の「知っている人の娘さん」というだけで、その素顔は謎を秘めています。運転の腕だけではなく、武術にも射撃もすごい。ボディガードでもあるんですね。おまけに頭脳明晰なんです。ベッキーさんに助けられて3つの謎を解いていきます。
新聞の変死事件の謎に挑む「虚栄の市」。英子の兄が友人から出された暗号とは…「銀座八丁」。映写会の上映中に遭遇した知人の死の真相とは「街の灯」。

わたしが好きなのは「街の灯」ですね。これあの映画名です。その内容にもそっていて、当時の社会を浮き彫りにしています。持っているものと持っていないものの社会について。いつの時代もそうなのでしょうが、当時の上流階級の視線から語られているところが、この作品の狙いだし、うまい。ベッキーさんの語りが冴え、はっとさせられます。決して当時だけでなく、現代に対しても警鐘しているところがすごい。

街には軍人の姿もあり、不穏な空気が押し寄せています。
幸せな日々も崩壊することを読者は知っています。そうした時代の中で、ベッキーさんと英子が解く謎と歴史の大きな渦。
ベッキーさんの謎も秘めて、第2作に続きます。

深い余韻の残る作品でした。さすがの北村さんです。

 


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