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オンライン書店ビーケーワン:ウェルカム・ホーム!

<フツーって何?>

「渡辺毅のウェルカム・ホーム」
六年生の憲弘には、二人の父がいる。英弘と渡辺毅。母は昔、亡くなった。英弘は仕事、仕事の毎日。家で主夫をしているのは、毅。そんな生活に、ふと盗みた憲弘の作文に毅は動揺する。
「児島律子のウェルカム・ホーム」
ばりばりのキャリア・ウーマンの児島律子をある日、訪ねてきたのは久部良拓人という若者だった。石井聖奈のことで話があると。その聖奈は、これまで2度の結婚をした律子にとって、かけがえのなく、重い名前だった。

2編の中編で構成されていますが、そのどちらも素晴らしいです。希望に満ち溢れた小説とでもいうんでしょうか。読んだ後は登場人物たちがなぜか、愛しくて素敵に見えてきます。本当に輝いてるんです。だから、わたしにとって、この作品は奇跡の小説といってもいいのです。

「家族といえば、血の繋がりによる」ものという、フツー。「母と父がいるのが家族」というフツー。いろんな常識や慣習や社会制度が、この作品では、枷になっていると同時に大きな主題、キモといえるのではないでしょうか。必ずしも幸せは、そういうものでは生まれてこないと。
だから、この主人公達は一生懸命、幸せを守ろうとするんです。人と人とのつながりを大事に生きようと。

憲弘の作文に慌てふためく毅の姿は、とても愉快に笑わせてくれます。恋人、美佳子や英弘や憲弘たちの何と自然なことか。とっても、ほっとするんです。
児島律子はバリバリに働いてきたことに、悔いを残しています。過去に残してきたものがまるでないと…。しかし、ちゃんと証はあったんです。聖奈という希望が。
社会の常識と闘って、残してきたものは絆だったんですね。

実にいい小説です。自分の生活や、仕事や生き方やそんなものひっくるめて、見つめさせてくれて、最後は明日も頑張ろうと思える小説なんてめったにありません。だからこの小説は奇跡なんです。
【新潮文庫/家家家家家


オンライン書店ビーケーワン:さいはての二人

<家族との繋がりと自分の居場所、死を描く>

美亜がはじめて朴さんと出会ったとき、「この人はあたしだ」と感じた。そんな朴さんに強くひかれていく美亜。しかし、悲しい結末が。その他「約束」「遮断機」を収録。

表題作「さいはての二人」はラブストーリーと思いきや、いろんなことを感じさせてくれる作品でした。同じ感覚と境遇を持つ朴さん。二人はひかれあっていきます。
決して美亜を求めようとしない朴さんだけど、美亜は側にいるだけで居心地がいい。
しかし、夏が過ぎ、秋を迎え、朴さんとの連絡が途絶え…。
何て悲しい結末なんだろう。広島に住むわたしにとって、朴さんはわたしではないかと慄然とさせられました。この感覚は朱川湊人「わくらば日記」を読んで以来の衝撃です。決してラブストーリーではなかった。
これは戦争を背景にした、家族小説的味わいがある作品でした。
「男の子」(リトルボーイ)がもたらした悲劇とは。

「約束」は故郷を逃げ出してきた主人公のアパートに、毎日のように訪ねてくる少女。なぜ彼女は来るのか。この結末も悲しい。

「遮断機」昔の彼と同僚が結婚することを知ったときに感じる喪失感。昔の
家族とも言える揚げ物屋を訪ねる主人公。
「いきてりゃあさ、一日や二日、こういう日もあるさ」
というおじいの言葉に、懐かしさと家族の温かさが伝わってきます。
しかし、それは遮断機の向こうの異界。

どの作品も「家族」「居場所」「死」をテーマに語られていきますが、とってもとっても切ないんです。あえていえば、「遮断機」が元気になる人情話かな。しかしおじいの言葉とは裏腹に、作者鷺沢さんが自ら死を選んだことを考えると、何だか重い作品集になっていることは否定できません。

いろんなことを考えさせてくれる本には間違いありません。しかし、わたしには重すぎた。3つ★は限りなく4つ★に近いものなのですが、どうしても4つにはなりませんでした。実に惜しい作家、鷺沢萠さん。その死が惜しまれます。
恋愛小説というよりも家族小説に近いものだろう。
そんな作品を読んでみてください。

<切なくて、胸がキュンとなる(4月23日)>
忙しくて、図書館に行くこともできず、数ある積読本の中から選んで今、読んでいるのがこの本。
確か買ったのは1年前だったような。
北上次郎氏の解説でその帯に「切なくて、胸がキュンとなる小説」とあったのにひかれて購入。
やっと読むことにしました。
作者は鷺沢萠さん。35歳で急逝された方です。

<あの人は帰って来るのだから。いつか、必ず…>

この作品は、たまたま読む本がなくなって、慌ててコンビニで買った本です。なんとなく、衝動買いした本です。しかし、予想外のできに満足。

失踪した夫を待ち続ける下澤唯。夫がやっていた探偵事務所を引き継ぎ、夫を待ち続ける。そんな唯の探偵の出来事と、夫の失踪を探る連作短編集。

わたしは好きです、この切なさ。失踪した夫の帰りを待ち続ける唯の気持ち。痛いほど切ないんです。10年間待って、やっとその真相を探ろうとします。きっかけは夫を見かけてしまうんですね。
10年間、探偵事務所を引継ぎ、行う中から、見えてくる人生の綾。
冒頭の表題作「観覧車」はすごく切ない。唯が調査を依頼されるのは、失踪した夫を探すため、愛人の白石和美を追うというもの。彼女はなぜ、毎日、観覧車に乗るのか。
その真相がわかった時、愛というもの真相が見えてくるんです。

探偵ものといっても、切なすぎる探偵ものです。今までにない探偵の造詣に参りました。そして、この作品のラストはまだはっきりしていないのです。作者、柴田さんも続編を書くといっています。これは期待しなくてはです。
夫を待ち探す唯の10年をじっくり、読んでみてください。

観覧車
観覧車
posted with 簡単リンクくん at 2006. 3.12
柴田 よしき著祥伝社 (2005.6)ISBN : 4396332262価格 : ¥630通常2-3日以内に発送します。

<まるちゃんの青春時代のエッセイ。夢の実現とは諦めないこと>

さくらももこのエッセイは何年ぶりだろうか。確か1作目「もものかんづめ」以来だと思います。
相変わらず可笑しく、青春時代の初恋の話からマンガ家をめざす下りが語られています。
笑い、同感して、がんばろうと思うエッセイです。

ひとりずもう
ひとりずもう
posted with 簡単リンクくん at 2006. 2.19
さくら ももこ絵と文
小学館 (2005.8)
ISBN : 4093861528
価格 : ¥1,050
通常2-3日以内に発送します。


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