- 2014.01.17 Friday
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2009年本の雑誌「おすすめ文庫王国」第10位。
これ、幻冬舎のHPで公開されている、藤田さんの日記をまとめたもの。今も書かれていますので、ぜひ一読あれ。抱腹絶倒。読めばクセになること請け合いです。
これを書きだしたころは、まだライターという仕事が安定してなくて、仕事もあったりなかったりだったとか。
だからこそ、その昼夜逆転、締め切りに追われる日々の凄まじさといったっら。
そのせいか、すっかり「だらしな」になったのですか?
洗濯は1週間に1回、干せば出しっぱなし。取り込めば、たたむことが面倒くさい。分かるんです、これ。本当に無意味なことをやっていると感じつつ、藤田さんのような生活を望んでいるんです、わたしたち。
おまけにこの読書量は凄い。仕事とは言え、幸せだよなーと感じてしまう今日この頃。
しかし、そんな生活は、体脂肪を増やすこと間違いなしとうことを実証していただいております。
適度な運動は著者自身も分かっておられて、テニススクールなどに通っておられるのだが、それ以上に食べてしまうという。悪循環。でもそんな生活が全然苦にならない様は、ある意味うらやましいです。
圧巻(?)は、外出時、ブラジャーをするのが面倒くさくて、ガムテープを貼って外出したなどという、暴挙のエピソード?
良く分からないのですが、そんなものなのでしょうか?初めて聞いたよ。
でもしっかり、家族サービスや親戚に対する優しさもあふれて、ほのぼのともさせていただけます。
作者は書評家でもありますので、読書について、凄く参考になる本ばかりです。この方、好きなんですよ。
おまけに、だらしなだけど、すごく料理好きな方で、そのレシピがまた美味しそうなんです。ただ作りすぎてしまうのね。分かるなー。これも。
抱腹絶倒、唖然、。ライターという仕事も決して楽じゃないと思わせるこの本。
でもやっぱり、この生活いいよな。あう。
ベッキーさん三部作の2作目。
前作「街の灯」は昭和7年。この作品はそれから1年後、昭和8年
関東大震災後、着実に復興して繁栄を始めた東京。世はモガ・モボ
そんな時代が、実に細かくその時代に暮らしているのじゃないかと
繁栄ばかりでなく、満州事変と「満州国」、上海事変、そして国際
「自由」ということさえ、はばかられる時代に入っているのですね
そんな時代を背景に英子とベッキーさんは、身近な謎や事件を解決
兄弟同士が犬猿の仲。それは死亡記事が発端だった。両家が顔を合
失踪した友人は、奇妙な手紙を残す。それを手がかりに友人を探す
新築パーティーで、ステンドグラスの天井から墜落した思想家。死
消失、暗号、殺人というミステリの要素てんこもりです。
極上のミステリの中に人々の生活や息遣い、悲しみや別れ、そして
特に表題作「玻璃の天」は、謎だったベッキーさんの過去が明かさ
「金魚鉢の金魚には、水が見えない」
私たちが、今を生きる上での教訓としていかなくてはいけない言葉
極上の北村ミステリを堪能あれ。
昔かわいがってくれた祖母のため、斜陽の人形店を継ぐことになった澪。前途が危ぶまれたが2人の救世主が現れた。人形マニアで自らオリジナルベアの製作もする冨永くんと、どんな人形でも直してしまう謎の職人、師村さん。3人が力を併せて働くお店には、次々とお客が現れるようになります。 テディ・ベア、お雛さま、マリオネット、活人形……。身近なぬいぐるみから高価な美術品まで様々だけど、所有者の人形に対する熱い心は同じ。その想いを汲み上げようと3人が小さな人形店を舞台に活躍するハートウォーミングなお話。【文藝春秋HPより】
「本の雑誌が選ぶ文庫ベスト10(2008−2009)」第2位。
絲山秋子さんのエッセイです。いやー、痛快、爽快。いろんなところで同感し、いろんなところで笑いをいただきました。
特に「禿礼賛」はシュールで、笑えないんだけど腹の内で大笑いしましたね。
どのエッセイもいいんだけど、最も笑ったのが、「世の中よろず五七調」。これ、すべて五七調で書いてあります。
すごいなー、よく考えたもんだ。それも、しっかりストーリーになっている。
恐るべし、絲山秋子さん。
例えば、「行き詰まり、いつもの連れと飲みに行き。酔わないと、なぜか焦って飲みまくる…」と延々と、この章の最後まで続いていきます。それを考えるだけでも大変な労力だろうに。やはり、これ、文筆家の才能でしょうね。
また、「自分の取説」と題し、自分を取扱書として、読ませています。これも、笑える。
上手いな〜、ホント。これ、どこかで使えそうです。参考にしよっと。
その他、OL時代のこと、自分の性格、群馬と東京での生活など、どれも一気読みの面白さ。
この人、今年読んだ「ばかもの」がすごくよくて、癖のある作家さんなんですが、いいんですよ。他の作家を引き合いに出しながらも、本はほとんど読まない。しかしながら、自分の本が書店に並んでいるかどうか、ちゃんと確認するところなんぞ、やはり作家という職業なんですよね。
抱腹絶倒、爽快感間違いなし。わたしは、「世の中よろず五七調」を読めただけでも、幸せな気持ちでした。絲山さんの痛快エッセイ。絲山さんの作品を知らない方は、この作品から入るのもいいでしょう。それにしても、絲山さんって、背が高かったのですね。意外だったなー、知らなかった…。
本年度本屋大賞第2位。やっと読むことができました。何で読まなかったのだろう。面白かった。読みだしたら止まらないノンストップ本でしたね。
主人公は、「のぼう様」と呼ばれる、城代家老成田長親。この男、何より百姓が大好きで、領民の所に行って手伝うも、領民からは嫌われているのが可笑しい。田植えをすれば、まともに植えられない。麦を踏ませれば、ろくに踏めない。でくのぼうから、親しみをこめて、ぬぼう様と呼ばれているんです。
時は小田原攻め。秀吉の大軍二万が迫り、忍城も判断を迫られますが、誰もが領民の安堵のため降伏かという時、「のぼう」は「闘いまする」と決戦を望む。あの「のぼう」が発した言葉が、領民の一致団結を呼び、家臣もその気になるというのが、見せ所。
感動するんですよ、この場面。
後は、流れるような合戦シーン。初戦は奇襲で突破するも、水攻めの中で孤立する忍城。さて、長親はどう戦うのでしょうか。
歴史好きのわたしもこの話は知らなかった。こんな話が埋もれていたなんて。
家臣団は個性的でこれまた面白いですね。そして、石田三成が総大将というのも面白かったです。
何といっても「のぼう」を見る目が爽快なんですね。大将の器とは。名将なのか、愚将なのか家臣団も疑っているというのが可笑しい。人から愛されるというということは、何よりの宝なんですね。
さて、面白かった本ですが、気づいたこと。これ、会話が現代の言葉。だから、スラスラ読めるというのもあるんですね。ですが、違和感はありません。むしろ、成功と言っていいでしょう。
キャラも一人一人が立ってます。いやー、なかなかの作家さんですね。
これは、癖になりそうです。さて、今のうちにコンプリートしとかなっくっちゃ。