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神去村の人たちはおっとりしている。彼らの口癖は「なあなあ」で、「ゆっくり行こう」「まあ落ち着け」など、いろんな意味に使われているが、語尾にも「な」がつくので、のんびりした感じになる。神去村には林業従事者が多く、百年単位んの作業をしているので、あくせくしてもしようがないと思っているみたいだ。俺は平野勇気。高校卒業式の後、俺の行き先は、担任の先生と母親に決められていた。この神去村で、林業の研修生として働くことになっていたのだ。ローカル線の終点の駅に出迎えに来てくれたのは、髪を金髪に染めたヨキというガタイのいい男だった。チェーンソーの使い方など教えられたところで、俺は「僂慮柩僉廚箸いΕ轡好謄爐留募者にされたのだと知った。しかし、「やっと神去村に若者が来た」と涙ぐんでいるおじいさんを前に帰るとは言えなかった。俺の山の生活が始まった。……。【徳間書店HPより】

高校卒業と同時に「緑の雇用」制度で三重県の神去村に放り込まれた平野勇気。
その村は林業を生業に暮らす山村。ここの口癖は「なあなあ」。つまり「ゆっくり行こう」。

林業とは恐れ入りましたね。都会から大自然の中に一人放り込まれた少年の成長譚というだけでは、収めないのがしをんさんの底力。
そこは、神隠しあり、神おろしなど不思議な現象。ダニや蛭などの攻撃。そして、山を信奉する村の不思議な祭事など。
そして、林業の今を知るのにも絶好の書ではないのでしょうか。
自然と向き合うことも教えてくれます。

村の人たちも実に個性的で特にヨキは最高。仕事には厳しいが女性にはだらしないという、お決まりと言えばお決まりなんですが、実にいいんです。
犬のノコも実に可愛いですね。
そして、あまりに人の少ない中での恋も。

なるほど、なるほどと頷きながら読みつつ、田舎が懐かしくもありました。
故郷の山々が懐かしいんだけど、私にとっては厳しいものとしか思えない面も。
山村が分かるだけに、複雑な作品でした。
これは、まったく個人的な境遇でしかありませんけど。

ともかく、おもしろい作品には間違いありません。ぜひぜひ。

あの多田と行天が帰ってきた。
まほろ駅前にある便利屋の、痛快コンビ再び。今回は前回の脇役たちにもスポットをあてて、まさに番外編。しかし、このコンビは相変わらず絶妙です。家族関係でも友人関係でもない、高校の同級生にすぎない相手なのだが、切っても切れない相手なんですね。

脇役たちがおかしいんです。ルルとハイシー。
完璧主義者のやくざ、星。
市バスの間引き運転をチェックする岡家。
そして、ユラコー。前作の登場人物が前回よりもパワーアップして帰ってきてます。特に星は…、強烈。完璧な生活とヤクザというギャップが本当に可笑しいんです。それに便利屋が絡むという、まさにこれ、マンガを読んでいるような気がしてきました。
その辺は、マンガ好きのしをんさんならではですよね。

多田の恋あり、行天と多田の過去もあり、続きを予感させる展開。
やはり今後が気になるシリーズです。
早く出してほしいなー。またこのコンビに会いたい。

オンライン書店ビーケーワン:まほろ駅前多田便利軒

<走れ、便利屋>

やっと、直木賞受賞作が図書館から回ってきたので、読むことができました。面白かったー。多田と行天コンビの、ボケとツッコミにやられてしまいました。

まほろ駅前にある、便利屋「多田便利軒」。ある日、バス停で住むところもない、金もない男が転がり込んでくる。高校時代の同級生、行天だった。そこから、奇妙な同居と二人の便利屋が始まる。

まるでドラマの脚本みたいですねー。ドラマ化すれヒットするのではと、思えるような作品でした。多田と行天の関係が実にいいんですねー。
キャラが立っています。何でも引き受けるが、人間関係のわずらわしさゆえ、厄介な仕事は引き受けない多田。
たとえ、自分が犠牲になっても人間関係とは、何かを追究する行天。二人の高校時代の関係(多田の行天に対する負い目)も絡み、対立していきます。

行天が特にいいですね。黙ってタバコは多田から盗むは、拾ってきた片方ずつ違う手袋、ジャージをマフラーにするし、健康サンダルだし。
多田はそんな行天に愛想を尽かそうとするんですが、見捨てられなくなるんです。
いつしか、友情が成立してくるんですね。
二人の過去も徐々に語られ、最後は多田の過去までが…。ここがいいんです。

脇役も実に充実。自称コロンビア人娼婦ハイシー、生意気なガキ由良、チンピラヤクザの星とどれもが便利屋の事件に絡み、最後まで関係していきます。こうして、多田便利軒は行天の同居とともに、なにやら不穏な稼業になっていきます。
多田という男、基本的には優しくて、そうでなければ便利屋などやっていないのだろうけど。

行天は言います。「誰かにに必要とされるってことは、だれかの希望になるってことだ」
多田は「生きていれば…、愛するチャンスはある。与えられなかったものを、今度はちゃんと望んだ形で、おまえは新しくだれかに与えることができるんだ。そのチャンスは残されてる」
そんな、とっても優しい絶妙コンビが織り成す、ドタバタとユーモア、そして、一級の友情小説をぜひ、読んでみてください。
【文藝春秋/工具工具工具工具

<第135回直木賞受賞!意外とはいえ実力派(7月15日)>
いやー、びっくりしました。今回の直木賞でまさかのダブル受賞とは。
それだけ、この作家の実力ぶりが伺えるというものですが…。
しかし、しかし、あまりにも文藝春秋に偏っているのではないですか!
でもでもこの作家の実力は認めざるをえないと思います。

<瑞々しく清新な文章(7月3日)>
SNSでぱすてるさんから、書き込んでいただいたオススメ本がこれです。
しをんさんは今回の第135回の直木賞の候補作になりましたね。
気になっていたんです、この作品。
オススメとあってぜひ読まなくてはと思っている今日この頃です。
ぱすてるさん評…「瑞々しく清新な文章は未完の大器」
そろそろですかねー、直木賞も。

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