- 2014.01.17 Friday
スポンサーサイト
一定期間更新がないため広告を表示しています
- -
- -
- -
- by スポンサードリンク
『あやまち』のシリーズ新刊!
パリ旅行中に明かされた里美の“特別な感覚”とは!? 彼女の無意識の所作が呼ぶストーカーと誘拐殺人の行方は!? 何でも屋の祐児の愛は障碍だらけ。大胆な展開を支える繊細な文章!
あなたも私もどこか障碍を抱えて生きている!
注目の女性作家が『あやまち』『カタブツ』『さざなみ』に続いて贈る好評4文字シリーズ新刊は、恋人たちの危機を救うハートウォーミングな物語。【講談社HPより】
何と圧倒的な物語なのでしょう。
カバーデザインや挿絵が実に美しく、ページの本分も花飾りで飾られています。実に美しい本に仕上がっていますが、それとは裏腹に、中味は実に濃厚。
退廃的、官能的、背徳的、まったく予測不可能な一族の物語となっています。
大人の童話と見れば、実に桜庭さんの作品らしいですよね。
「1,2,3、悠久」で物語の幕が上がります。この四姉妹の母の美しさからなのですね。
美しさから一体どこにたどりつくのでしょうか。
その一族の何とも言えない背徳的な美しさ。
一族の歴史があり、歴史に片寄せる戦争があり、一族を流れる血が脈々と繋がれているところが、この作品の大きなキモかもしれません。
淡々と、童話的のように語られますが、何がどうして。童話などではありません。ドロドロ感が漂い、どこに終着するのか分からない展開です。
こうした物語に嫌悪感を覚えてしまうという気もしていましたが、その物語の力に圧倒。薄い本だとタカを括ってかからないように。
ここに桜庭さんの凄さがあります。
爽快感とは程遠い内容ですが、わたし、この物語憎めません。
作家の力で読ませる作品と見ています。
この世界、ぜひ、堪能あれ。
まじめさゆえに窮地に陥ってしまう愛すべき隣人たち。
どこかで身に覚えのある危うい心、共感せずにはいられないミステリー集。
家庭がありながら運命的な出逢いをしてしまった2人、人の世話ばかり焼いてしまう癖を恋人に咎められる青年、息子が事故に遭遇しても足がすくんで助けられない夢にうなされる母親、隣室の女性がストーカーに殺されたのに何もしなかったと非難される男。誠実な人々の窮地を描いて共感を呼ぶミステリー集。【講談社HPより】